
Googleサーチコンソールは、サイトが検索エンジンにどう認識されているかなど、サイトのパフォーマンスを検証するのに優れているツールです。
上手に活用することで、サイトパフォーマンスを高めて、ユーザーエクスペリエンスの向上やSEO対策に大きく役立ちます。
※この記事は2017年10月10日時点の情報です。サーチコンソールは定期的に更新されており、情報が古くなっている場合がございますのでご注意ください。
目次
サーチコンソールとは?
サーチコンソール(旧ウェブマスターツール)とは、Googleが提供するウェブマスター向けの「サイト管理&解析ツール」です。
サイト運営・解析に重宝する強力な機能が多数備わっており、webマーケティングやseo対策に重宝する万能ツールとなっています。
アクセス解析ツール「Google アナリティクス」はユーザーの特性や流入経路など、ユーザーの足跡を解析するのに優れている一方、「Google サーチコンソール」はサイトが検索エンジンにどう認識されているかなど、サイトのパフォーマンスを検証するのに優れているツールです。
アナリティクスでは見れない、自然検索の細かいキーワードもチェックすることが可能です。
サーチコンソールで何ができるの?優れた機能を紹介
サーチコンソールでは、自然検索の細かい流入キーワードやサイトに発生した問題、Googleからどのように評価されているかなど、サイトパフォーマンスのあらゆる情報が分かります。
主に以下の情報をチェックすることができます。
- Googleから届くメッセージ よく使う
- リッチスニペット(構造化データ)の状況
- タイトル・メタ情報の状況
- AMP対応の状況
- 自然検索の流入キーワード よく使う
- 被リンク元の情報 よく使う
- 内部リンクの状況
- 手動ペナルティの状況
- モバイル時のユーザビリティ評価(モバイルフレンドリー)
Googleが認識しているコンテンツキーワード- クロールエラー状況
- ページのインデックス状況
- セキュリティの問題
さらに以下のような機能が備わっています。
- 手動ペナルティの解除
- 低品質なページのURL削除
- クロール申請
- xmlサイトマップ、robots.txtの送信
- アドレス変更(ドメインURLの変更を伝える)
サーチコンソールの始め方(サイトの登録方法)
それでは、Googleサーチコンソールの始め方を解説します。
手順1「Googleサーチコンソール」にログインする
サーチコンソールにアクセスし、「メールアドレス」「パスワード」を入力してログインします。
※Googleアカウントを持っていない場合は、先にアカウントを作成します。

手順2「サイトを追加」する
最初に、サイトを登録・追加する必要があるため、画面右上の [プロパティを追加] をクリックします。

続いて、登録するサイトの「URL」を入力し、[追加] をクリックします。(左のプルダウンは、「ウェブサイト」のままでOKです。)

手順3「サイト認証(所有権の確認)」を行う
サイトを登録・追加したら「サイト認証(所有権の確認)」を行います。認証は「おすすめの方法」と「別の方法」のいずれかで行えます。
①「おすすめの方法」で行う場合(通常はこの方法で行います)
まずは「おすすめの方法」タブを開き、「この HTML 確認ファイル」をクリックしてHTMLファイルをダウンロードします。

続いて、ダウンロードしたファイルをFTPでサイトの直下にアップロードします。

以下URLをクリックして、正しくアップされているかを確認します。

以下のように「google-site-verification:●●●.html」と表示されたら、正常にアップされている証拠です。(●●●のところにはHTMLのファイル名が入ります。)

アップロードの確認ができたら、「私はロボットではありません」にチェックを入れ、「確認」ボタンをクリックします。

これでサイトの認証(所有者確認)が完了です。
②「別の方法」で行う場合
FTPにアップロードするのが難しい場合などはこの方法で行います。
[別の方法] → [HTMLタグ] を選択し、表示された「metaタグ」をコピーします。

続いて、WordPress管理画面にログインし、左メニューから [外観] → [テーマの編集] を開き、テンプレートの「テーマヘッダー(header.php)」を探し、 </head> の上に、コピーした「metaタグ」を貼り付けて、保存します。

手順4「サイト認証の完了」
サイトの認証を行い、「~~~の所有権が確認されました。」とメッセージが表示されたら、サイト認証の完了です。
[続行] をクリックしてGoogleサーチコンソールを使い始めましょう。

サーチコンソールの使い方(各項目の説明)
Googleサーチコンソール画面にある、各項目について解説します。

Googleサーチコンソール 項目一覧
- ダッシュボード
- メッセージ よく使う
- 検索での見え方
- 検索トラフィック
- 検索アナリティクス よく使う
- サイトへのリンク よく使う
- 内部リンク よく使う
- 手動による対策 よく使う
- インターナショナル ターゲティング
- モバイル ユーザビリティ
- Googleインデックス
- クロール
- セキュリティの問題
- Web Tools
ダッシュボード

「ダッシュボード」では、「新しい重要メッセージ」と「現在のステータス」をチェックできます。
新しい重要メッセージ
新しい重要メッセージには、エラーなどサイト運営に影響する重要なメッセージが届きます。メッセージが届いていた場合は、内容を確認して早急に対応する必要があります。
現在のステータス
現在のステータスでは、以下3項目のサイト全体のステータスがチェックできます。
- クロールエラー
- 検索アナリティクス
- サイトマップ
メッセージ よく使う

「メッセージ」では、Googleから届く全てのメッセージを確認できます。
ペナルティやエラー等、サイトに問題があった時にも通知されるため、定期的にチェックしましょう。
検索での見え方

構造化データ
「構造化データ」では、マークアップされた構造化データのエラー状況などがチェックできます。エラーが発生していたら内容を確認し、適切に対応するようにしましょう。
リッチカード
「リッチカード」では、マークアップされたリッチカードの設定状況がチェックできます。
リッチカードとは、リッチスニペットよりもビジュアル的に映える検索結果にする機能のことです。今のところ、リッチカードの利用は米Googleのレシピと映画(動画)サイトに限られています。
データ ハイライター
「データ ハイライター」とは、webサイトの構造化データのパターンを Google に伝えるためのものです。データ ハイライターを利用することで、簡単にサイトのデータ フィールドをタグ付けすることができ、タグ付けした情報を検索結果に表示することが可能です。
既に、schema.orgなど構造化データを用いてHTMLマークアップされたページには、データハイライターを利用する必要はありません。理解が難しくHTMLをいじれない場合でも、データが持つ意味をGoogleに伝えられるのがデータハイライターの最大のメリットです。
HTML の改善
「HTML の改善」では、タイトルやディスクリプションなどのメタ情報やインデックス登録できないコンテンツなど、サイト内の問題点についてチェックできます。
サイト内のパフォーマンス向上に役立ちます。
Accelerated Mobile Pages
「Accelerated Mobile Pages」では、モバイル表示用に軽量化されたページ(AMP)のエラー状況などがチェックできます。
Googleは、AMPには直接のSEO効果は無いものの、AMP対応することによりユーザーの満足度が向上し、間接的に検索順位に影響を与える可能位があると言及しており、モバイルSEOにおいて重要な項目です。
検索トラフィック

検索アナリティクス よく使う
「検索アナリティクス」では、自然検索(オーガニック検索)による流入キーワードの「クリック数」「表示回数」「CTR」「掲載順位」など、詳細なデータを見ることができ、検索パフォーマンスを図れます。
検索アナリティクスの数値は、SEO対策をする上で重要な判断指数となるため、要チェックすべき項目です。
サイトへのリンク よく使う
「サイトへのリンク」では、サイトに貼られた被リンクのドメイン元や、被リンクが多く貼られたページなどをチェックできます。
被リンクは、オーソリティを判断する上での重要な指標であり、低品質なドメインからの被リンクが多い場合、逆にサイトのオーソリティが低下する原因となってしまいます。不適切な被リンクが貼られていないか要チェックです。
内部リンク よく使う
「内部リンク」では、サイト内部のリンク状況がチェックできます。
[ターゲットページ] は内部リンクが向いているページのURL、[リンク] はリンク数を示しています。
内部リンクが多く向いているページは重要視されるため、SEO対策したい重要なページにリンクが向いているかなど要チェックです。
手動による対策 よく使う
「手動による対策」には、手動ペナルティを受けた時に、ペナルティのメッセージが通知されます。
手動ペナルティを受けていないか定期的にチェックするようにしましょう。もし手動ペナルティがあった場合には、内容を確認して早急に対応する必要があります。
インターナショナル ターゲティング
「インターナショナル ターゲティング」では、登録しているサイトがどこの国のサイトなのかを設定できます。
検索エンジンは、国毎に最適な検索結果が表示されるようにしています。韓国と日本にいるユーザーでは、勿論それぞれ異なる検索結果を返します。インターナショナル ターゲティングで、サイトの構造全体を適切に設定することで、特定の地域や言語の設定にコンテンツを提供する確率も高くなります。
モバイル ユーザビリティ
「モバイル ユーザビリティ」では、モバイルアクセス時のユーザービリティに影響するエラーがチェックできます。
モバイルファーストである昨今において、「モバイルフレンドリー」に対応されているかは重要なポイントとなります。エラーがある場合は、内容を確認して適切に対応しましょう。
Google インデックス

インデックス ステータス
「インデックス ステータス」画面では、検索エンジンにインデックス(登録)されたページ状況を確認できます。[詳細] タブをクリックすると、より詳細な情報が見れます。
インデックスされていないと検索結果に表示されないため、ページがしっかり認識されているかを確認しましょう。
■インデックスに登録されたページの総数
検索エンジンにインデックス(登録)されているURLの数です。
■ロボットによりブロック済み>
robots.txtでブロックされたURLの数です。クロールを拒否したページが無ければ基本的にはゼロです。
ブロックされたリソース
「ブロックされたリソース」では、コンテンツのレンダリングに必要なリソースのブロック状況がチェックできます。
もし、JavaScript/CSS/画像といったリソースへのクロールが、robots.txtによりブロックされている場合、Googleはページのレンダリングとインデックス登録が正しく行えず、Google 検索におけるページのランキングに影響する可能性があります。エラーが確認された場合は、内容を確認して適切に対応しましょう。
URL の削除
「URL の削除」では、Googleの検索結果(インデックス)からページを一時的に削除することができます。
中身の薄い低品質なコンテンツが多い場合、サイト全体の評価が低下する原因となるため、インデックスから削除するかリライトして再アップすることをおすすめします。
※ブロックされる期間は約90日間です。この期間を過ぎると再び検索結果に表示されます。URL の削除はあくまで一時的な処置であり、永久的にページを削除する場合には、ページ自体を削除しましょう。
クロール

クロールエラー
「クロールエラー」では、デバイス毎のクロールエラー状況を確認できます。クロールエラーが見つかったページは、早急に対応しましょう。
■サイト エラー
サイトエラーでは、DNS(データベース)やサーバー、robots.txtによる接続のエラー状況をチェックできます。
■URL エラー
サイト内のページのクロールエラー状況をチェックできます。内容をクリックするとエラーの詳細が記載されているので、内容を確認して適切に対応するようにしましょう。
クロールの統計情報
「クロールの統計情報」では、クロールされたページ数の統計情報を確認できます。
■1 日あたりのクロールされたページ数
1日にクロールされたページ数です。クロール頻度が高くなるとサイトを正確に判断して貰えるため、上位表示の大きな足掛かりとなります。
■1 日にダウンロードされるキロバイト(KB)数
1日にダウンロードされるページ情報の容量を示します。ダウンロードされるページが多いほど好ましいです。
■ページのダウンロード時間 (ミリ秒)
ページスピードはSEOにとっても重要な要因です。ページのダウンロード時間は短いほど好ましいです。
右側の「高」「平均」「低」では、最近90日間の中で最高・平均・最低数がそれぞれ表示されています。
Fetch as Google よく使う
「Fetch as Google」では、Googlebotにクローリングを要求することができます。
新たにコンテンツを作成したり修正を加えた時に、Fetch as GoogleからURLを送信することで、いち早く検索結果に反映(インデックス)されるようになります。
robots.txt テスター
「robots.txt テスター」では、以下2つのことが可能です。
- robots.txtの内容を検証
- robots.txtを編集してGoogleに通知する
サイトマップ
「サイトマップ」では、xmlサイトマップの送信や、xmlサイトマップで送信したコンテンツ数と実際にインデックスされた数、インデックスエラー等がチェックできます。
URL パラメータ
「URL パラメータ」では、クロールするべきURLとそうでないURLをパラメータを使い、Googleに伝えることが可能です。
このパラメータは、必要が無い限り設定する必要はありません。もしパラメータを誤って設定してしまうと、ページがインデックから削除される危険がありますので、必要な場合を除き、触らないようにしましょう。
セキュリティの問題
「セキュリティの問題」では、サイトのセキュリティに影響する問題をチェックできます。ハッキングやマルウェア(ウイルス)感染を検出した時に通知され、具体的な原因の発見や早期解決に役立ちます。
Web Tools
「Web Tools」では、Better Ads Standardsに違反していないかの確認、構造化データが正しくマークアップされているか等、テストツールやその他のリソースを確認できます。
目的別!ウェブマスターツールの活用法
サイトに問題が起きてないかをチェックする
サイトに影響する重要な問題は、「メッセージ」に通知されます。
ペナルティやエラー、その他「ハッキングやマルウェア(ウイルス)の検出」など、セキュリティ上の問題点についても通知されるようになっているため、週に1回程度は定期的にチェックするようにしましょう。

いち早く検索結果に反映(インデックス)する
「クロール」 → 「Fetch as Google」 から、URLを送信することで、いち早く検索エンジンにインデックス(登録)できます。
早く検索に反映したいコンテンツに関しては、作成・修正時に「Fetch as Google」を行うと良いでしょう。

サイト移転(ドメイン・URL変更)を伝える
サイトのURLが変わった時に、画面右上の [設定(歯車マーク)] → [アドレス変更] から、アドレス変更の設定をすることで、新URLのインデックスを促進することができます。
